2018 RIP CURL PRO BELLS BEACH

2018/23rd/Apr

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WCTイベントで最も歴史があるのがベルズビーチで開催されるリップカール・プロ。
その日最初のヒートでACDCのHells Bellsをフルで1曲ながしてしまう、その間サーファーが何本のってもスコアーのコールすらしない、ただひたすらHells Bellsが終わるのを待つ、変わったスタイルのイベントだ。

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このベルズはウィンキポップ、ボウルズ、リンコンの3つのポイントからなる。
地元の人間が言うには、ウィンキポップが常に一番いい波だが、やはりベルズといえばボウルズ。
フェイスの長いパワフルな波で、干潮時がベスト、カービングや深いボトムターンがフィットするクラシックなサーフィンが最も観客から歓声をあびる。

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今年のリップカール・プロは『Cheers Mick』のスローガンのもと全てミック・ファニングを中心に動いていった。
17年前にはワイルドカードでこのリップカールプロに出場し優勝した。
そして引退試合の今回もファイナルまで進み、結果は準優勝。
優勝しなかったとはいえ、語り継がれるには十分なストーリーだ。
ミックが乗るたびに観客は湧いた。でも対戦相手がいいライディングをすれば拍手と歓声がおこる。
Tabrigadeが知る限り、世界で最もサーフィン偏差値が高く、マナーがいい観客が集まるここベルズならではのことだろう。

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ジョンジョンがジークに陰険なマークをされたとか、トップのジュリアンや去年優勝のジョディが早々に敗退したとか、ケリーは欠場したけどミックの引退パーティーに姿をあらわしたとか、なぜかいろいろと話題の多いイベントではあったが、もはや”ミック・ファニング最後の試合”という話題と比べてしまえば話にものぼらない。
それほど今大会は誰もがミックに注目した。
イベント前日の記者会見でもジョディ、ジョンジョンではなく、テレビ局、各雑誌メディアはミックへのインタビューに殺到した。
こんなにメディアが記者会見に来たのは初めてのこと。
その記者会見でのミックはメローな感じで、まーこれは話してる姿をみないとわからないので、宣伝じゃないけどこれからTabrigade Filmが編集するWater Frameの最新作を見て欲しい。

ラウンド4までのミックはなんとなく集中力にかけている少し危なっかしい勝ち方をしていたが、ウィルコ、パット・ガダスカスに勝ったラウンド4以降は急激にコンセントレーションを高めていった。
これは誰が見てもわかるほど、ワールドチャンプを狙ってるような高貴なほどのオーラがでていた。

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ミックは写真のように、決まったルーティーンでヒート前に瞑想する。
ヒート12分前に登場し、観客が集まるエリアを離れ崖の前で座り集中する。誰かと話しているような瞑想風景は誰も2m以上近くには近寄らないし、近寄れない。
ただ2m離れた場所はメディアで溢れているのだが….

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サーフィンはいつもと変わらない。ミスは少なく徐々にギアーを上げていくようないつものミックだ。
このカービングがしばらく見れないと思うと残念だが、ミックも今年37歳。やはり数年前と比べるとキレが落ちてるのは否めないので引退するには最高のタイミングだったのだろう。

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Mick Fanning head to his final heat .

ファイナルも誰もがミックが優勝すると思っていた。
残り4分で必要なスコアーは7.15。
セットに乗ればミックならほぼ確実にでていただろう。
残り2分で小ぶりなセットが入って来たが、それに手をださなかったミックは本当に凄いと思った。
そのセットを見た観客は、これが逆転の波だと思ったが、実際それに乗っていてもいいとこ6点+だっただろう。
結局イタローにファイナルで敗れたが、最後までマシーンのようなコンペティターだった。

Cheers Mick !!

2018 QUIKSILVER PRO GOLD COAST

2018/19th/Apr

ジョンジョン・フローレンスの2年連続ワールドタイトルでしめくくった2017年。
当然3年連続が予想される中でスタートした2018年シーズン初戦がこのクイックシルバー・プロ@ゴールドコースト。
イベント前の記者会見にはジョンジョン、そしてクイックシルバーのライダーであり、国籍を日本にうつしたカノア・イガラシが出席した。
ケリー・スレーターは2017年のJベイで骨折した足が完治せずに欠場。
Tabrigade Filmがこのイベントに通うのは14年目になるが、ケリーが欠場しただけでなんともメンツ不足の印象があった。
メディアのあいだでは『まー復活しても優勝やらワールドタイトルは難しいよね』と言われているが、それでも早く復活してほしいというのがほとんどの意見だ。
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kelly slater@Trestles

ジョンジョン、ガブリエル・メディナ、ジョディ・スミスのタイトル争いが予想される3人は早々に敗退、波がいいヒートもあったが3人とも波数の少ないヒートにあたり敗退してしまった。
それでもサーフィン自体は他のサーファーよりもワンランク上なのは誰の目にも明らかだった。

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John John Florence

あまりとりあげられなかったが、個人的に印象に残ったヒートはラウンド3のイタロー・フェレイラvsフィリッペ・トレドのマッチアップ。
今年はヘッドジャッジも変わり、全ての点が去年よりも1.5~2.0ポイント低い。
去年は結構点がでていたフィリッペのカーヴィングにはあまり点をつけていなかった。
それでもこのマッチアップに勝利したのはフィリッペだったが、イタローのサーフィンは去年よりもキレていて、リスキーなトリックはあまりやらない。
撮る側からすれば、つまらないが一昨年のマット・ウィルキンソンがそうだったように成績はよくなるだろう。
実はこのイタロー、Tabrigade Filmもそうだが、Tracksマガジンのチーフエディター、Surfing Worldのフォトグラファーなどなど自分でもサーフィンをしているメディアには人気がある。
ありがちな言い方だが、予測しずらいパンチのあるサーフィンの上に、狂ったエアーも持っているんだから当然といえば当然。
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Italo Ferreira

ジョシュ・カー、ビード・ダービッジが引退し、入れ替わりで今年は多くのルーキーが入ってきた。
とはいえ数人を除いてはタレント不足で地味だなーといった印象。
今年一番の注目株ルーキーはグリフィン・コラピント。
期待通りここではセミファイナルまで進み、10ポイントまでだして、アメリカ人が弱い現在の現状で嬉しいニュースだ。
ブラジルとオーストラリアだけじゃね、もう飽きたって思ってる人は多いでしょうから。
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もう一つ、ミックの引退まで残り2戦というのは最も話題になっている。
会場もミックが現れただけで歓声が凄かった。
Jベイで大会中、しかもファイナルでシャークアタックに遭遇してからミックの人生は大きく変わった。
テレビでも大きく取り上げられて、その後ハワイの最終戦中に兄が他界してしまったことで、いわゆる悲劇のヒーロー的扱いになった。
3xワールドタイトルの悲劇のストーリーはメディアの報道熱を煽るのには十分すぎるできごとなのは想像に容易い。
引退はおしまれるが、ミックももう37歳、コンテストの集中力等はトップクラスだが全盛期よりはキレもおちてるのは明らか。
パーコ等とビール工場を買収し、クリエイチャーの筆頭株主となり、不動産ビジネス、ソフトボードビジネスなどなど、商売的には順調なのだから、タイミング的には最高なんじゃないだろうか。
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Mick Fanning

最終日は新たなスゥエルがはいり、会場はキラへと移動。
大会がキラ進行中の最終日、スナッパーでは敗退組がスーパーセッションをくりひろげていて、パーコのスーパーバレルがSNSで大きくとりあげられたがジェットスキーを使用していたようなので、賛否あるがキラへの移動は正解だったんでしょう。
グリフィン・コラピントの10ポイントもあったしね。
結果は誰よりも強運だったジュリアン・ウィルソンの優勝。
肩の怪我が完治していない中での優勝だが、サーフィン的には本当に強運のおかげでの優勝って印象しかない。
ミシェール・ボレーズ、ジョンジョン・フローレンス、ガブリエル・メディナ、イタロー・フェレイラ、このあたりが印象に残るサーフィンをしていたので、今年注目してほしい。

FU WAX

2016/24th/Dec

現時点で世界で最も高性能なWAXと言われているFU WAX。
1つ¥900ちょいするので、一般では高い印象が強いだろう。
このFU WAX、グリップの質に加えて、他のWAXよりも少ない量で持続性があるのが特徴。

そしてスポンサーされていないのに、日本や世界のトップサーファーが愛用している性能#1の呼び声高いwaxだ。
日本では辻裕次郎、大原洋人、田中英義、世界ではジョンジョン・フローレンス、ケリー・スレーターなどなど名前をあげたらきりがない。

撮影時に世界のサーファー達はWAXを忘れる事が多々ある。
撮影する側からすればメイク率を少しでもあげてもらいたいので、Tabrigade Filmも数年前から撮影時に常備しているのがこのFU WAXです。

以下FU WAXの正規ライダーを一人づつ取り上げていくPVをシリーズで制作しました。

中村拓久未
湯川正人
西井浩二
中浦章
新井洋人

ジャジーな音で大人なイメージで制作中のFU WAXのPVプロジェクト。
ご覧あれ。

ナザレ

2016/3rd/Dec

ギャレット・マクナマラによって開拓されたビッグウエイブスポット『ナザレ』。
灯台の前でブレイクする独特なロケーションはここ数年ですっかり有名となった。
この灯台には€2で入れちゃう観光スポット。しかも中ではこのナザレ海峡の地形やギャレットによるナザレの波の説明ムービーが流れている。
この街に行った人はちょっと立ち寄ってみるのも面白いでしょう。
ちなみにWCTの会場があるペニーシェの街からは車で1時間くらいです。

この映像を撮影したのは2016年10月24日の朝7時半〜10時。
27秒で乗っているサーファーはWCTコメンテーターのピーター・メル、この日最初に波に乗ったのも彼。
結局ビッグウエイブコンテストはオンにならなかったが、レイデイと思われたWCT Rip Curl Proが急遽オンになったって事で、急いでペニーシェへと戻ったわけです。
ピーター・メルもほぼ同時に到着してすぐにLiveで喋ってたから、彼にとってはかなりハードな1日となる。

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地球の歩き方にも載るくらい、もともと観光地でもあるナザレの街は、丘の上のシティオ地区、丘の下のプライア地区と2つのエリアに分かれる。
プライア地区では投網を補修してたり、干物を売ったり、夏場にはヨーロッパ中からバケーションに訪れる美しいビーチをメインとした街。

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崖の上に位置するシティオ地区、巨大な波が見れるのはこのエリアから。
めったにブレイクしないが、一度ナザレに波が押し寄せれば多くの人で埋め尽くされる。

ジェットスキーの準備など、ビッグウエイブサーフィンの準備には時間がかかる。
前日からの準備はもちろん、当日も早朝から動き始めるナザレの波に挑戦するサーファー達はシティオ地区にある『Cores E Sabores』というカフェで朝食を食べる。
ナザレでサーフするかどうかを確認する一つの方法が朝6時にオープンする『Cores E Sabores』をチェックすることだ。

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あとはSurflineをチェックしながら、ナザレがブレイクするその日を狙うわけです。
ただ波も全体を入れて撮影すると、波が巨大すぎて誰が乗ってるか全くわからないのが欠点というかビッグウエイブ撮影の難しいところなんでしょうね。

Taj Burrow Announces Retirement from WCT

2016/12th/Apr

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WCTサーファーのタジ・バローがワールドタイトルツアーから第5戦のフィジー・プロを最後に引退する事を発表した。

タジ・バローはいわゆる人気のあるサーファーである。
容姿、サーフィンのスタイル、そして結果を残してきているから当然といえば同然。

1997年にWCTへクオリファイしたが、当時17歳だったタジは、若すぎるうえにフル参戦する準備ができていないという理由でWCT入りを蹴った、WCT史上唯一のサーファー。
翌年はフル参戦しルーキーオブザイヤーに輝く。
2007年ではJ-Bayで優勝、2009年にはパイプラインマスターズで優勝、そしてオーストラリアでは1999年マンリーで優勝、2007年にはベルズで優勝。
驚異的に好成績を収めているのはゴールドコーストで開催されるクイックシルバー・プロで、2001年、2010年、2012年に優勝している。
アメリカのWCTでは、2012年スティーマーレーンで優勝、2013年にはトラッセルズで優勝している。

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〜Taj Burrow’s Interview〜

一番の理由は、心がツアーに集中できなくなった事だ。
自分が引退する時は、負けてもストレスが感じなくなる時だって思ってたけど、実際には違う。今年は今までで一番ストレスを感じているんだ。
その原因はいくつかあるけど、トレーナーが今年は一緒じゃないから食事や体調管理ができていないし、もちろん赤ちゃんが一緒にいるってこともある。
いろんなビジネスをケアーする必要があるし時間がとれないんだ。
今でも大会で最高のサーフィンをしたい気持ちは変わらないけど、結果的にはサーフィンをする時間、トレーニングをする時間、ストレッチをする時間、そして何本ものボードを大会前にトライして最高のボードを探す時間が、とれなくなっている。
ただ十分に準備ができないまま、イベントに行ってサーフィンしている状態、そんな自分にイライラしているんだよ。
そしてなにより勝つことにハングリーじゃなくなったけど、負けることには何よりもストレスを感じるんだ。

残り3戦のWCT、もちろん優勝して最後にしたいけど、俺はただ楽しみたいだけ。
負けるのは嫌だけど、そこまで自分にプレッシャーをかけるつもりはないよ。
最高のライバルでもあり友人達と最後のイベントを楽しむさ。

もちろんツアーを恋しくは思うだろうけど、WCTを観戦するのは大好きだからさ。
世界トップのサーファーが二人だけのヒートで戦って、時には鳥肌もののサーフィンが観れる。
そんな事を思うと、喜んで自分の場所を次の世代に譲れるさ。

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これからは、いろんなタイプのサーフボードに乗るよ。
すでにMayhem (Lost Surfboards Shaper)にオーダー済み。
フラットなロッカーでドライブ性能がいいものとかね。
コンテスト用のボードは常にポケットにいる必要があるから、ロッカーとが必要なんだ。
だけど、フリーサーフィンだからね。ハイスピードから特大のカーブを描くターンをしたり、いろんなマニューバーを楽しめる。
これからは全てのセクションに当てていく必要はないんだ。

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多分自分のベストだったのは、2009年にパイプマスターズで優勝して、2010年の2月に4スターのバーレーヘッズで優勝、翌月のクイックシルバー・プロで優勝、そして4月にはマーガレットリバーで2位になった時じゃないかな。
すごく気分がよかったのを覚えてるよ。

ワールドタイトルは獲れなかったけど、自分のプロサーファーとしてのキャリアには満足してる。
プロサーファーとして成功した最高のキャリアだったと思っているよ。
ワールドタイトルを獲るには常にその事を考えて、いろんなものを犠牲にする必要がある、でも俺はもっと楽しい事とのバランスを大切にしてきた。
もちろん集中している時もある、いつくかのイベントで勝つのはそういう時だった。
自分が20歳で、今の経験と知識を持っていたら、ワールドタイトルを獲れると思うよ。
どれが乗るべき波かわかるし、フィジーやタヒチでリーフの位置がわかれば攻める事ができる。
あんな波にチャージするなんて、若い時には恐ろしい事だよね。

俺はワールドチャンプになるタイプの人間じゃなかったよ。
常にコンスタントなサーフィンができるわけじゃないしさ。
ワールドタイトルを獲るには、自分を力を信じること、波をよく知ること、場所によっての最高のボードを持っていることが必要だ。
数年でいいから、マジで嫌な奴になれたらいいなって思うよ、まー自分とは正反対だから無理だけどさ。
ワールドタイトルと獲るには、本気で嫌な奴になる必要がある………まーいい人で勝ってる人もいるし、俺も優勝したりしてるか……

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Tabrigade Filmはタジのサーフィンが好きで、比較的タジの映像は多い。
Water Pocketシリーズでは2回カバーにもなっている。

Sony NEX-FS700 その4

2014/1st/Oct

機材:Sony NEX-FS700 w/cannon EF 100-400+2.0 Extender

Sony NEX-FS700でサーフ撮影サーフ撮影するならスタンダードな組み合わせ。
エクステンダーを付けない方が全然シャープな映像がとれるんですけどね。

これは先週撮影してる時に、たまたま同じ場所でサーフしてた塚本勇太プロ。